2022年5月27日金曜日

小平市会計年度任用職員News 第2号


小平市は会計年度任用職員Aさんへの
不誠実な対応を改め、きちんと回答しろ

●「いきなりワンオペ」につけたこと、「就労に
よる適応障害」を負わせた事実は隠せないぞ!

 小平市で働く労働者の皆さん。とくに会計年度任用職員として採用された労働者の眠さん。日々のお仕事、ご苦労様です。会計年度任用職員は、「公務員」とみなされ、服務の宣誓、法令等上司の職務上の命令に従う義務、秘密を守る義務と責任を負わされています。
 それでいながら、皆さんは、大切に扱われているでしょうか。
 前号でご紹介した会計年度任用職員Aさんは、ろくな研修も受けさせられず、「いきなりワンオペ」で、公民館利用者から相次ぐクレームを受け、任用されてから2週間もたたない4月13日に「就労に伴う適応障害」という診断書を専門医にもらい、休職を余儀なくされました。
 それなのに、一カ月たつ現在になっても、いまだ小平市はAさんに何の謝罪もしていないのです!小平市総務部職員課と教育部総務課はAさんに謝罪しろ!!
 さらに、Aさんは、4月25日に文書と口頭で、小平市に質問を出しました。Aさんが出した質問のうち、重要なのは、今回Aさんに対して起きた事態の報告がなされたのかどうかということと、新任の会計年度任用職員をワンオペに配置することは通常行われていることなのかということと、(早番の場合)「8時30分までに終了したい作業等」という形で、早出残業(タダ働きだ!)をやらせているのかということです。
 しかし、連休明けになっても何の回答もなく、Aさんが電話したら、「やさしい丁寧な回答をするために時間がかかる」という回答で、それからさらに2週間たちますが、何の回答もありません。
 Aさんの手には、4月1日(任用になった初日)に「いきなりワンオペ」になったことを示すシフト表もあれば、「8時30分までに終了したい作業」を具体的に指示した文書もあります。何を小平市はごまかして、逃げ回ろうというのか。噂によれば、この文書は指示書としてはもう使わないことにしたようですが、それだったらこれまでは明らかに使っていたということです。小平市は未払い労働を居直るつもりですか。コンプライアンスはどこに行ったのですか。
 なぜ、会計年度任用職員のAさんは、こんな不当な扱いを受けなくてはならないのでしょうか。
 それには、そもそも、会計年度任用職員とは何なのかということを確認してみる必要がありそうです。
 会計年度任用職員制度は、2020年4月に改正地方自治法と改正地方公務員法が施行になって導入された新しい制度です。小平市では、公民館職員のほかに、内勤事務、給食調理員、保育士、学童クラブ指導員、看護師、歯科衛生士、保健師が会計年度任用職員(アシスタント職)の募集職種とされています(小平市総務職員課作成の「会計年度任用職員(アシスタント職)の登録」より)。従来は、非常勤職員によって、多くが担われてきた職種です。
 2006年から2016年の10年間で正規は26万人減り非正規が21万人増えています。2008年のリーマンショック以降、「派遣村」が出現するなど、社会全体で非正規化が進み、「公務員バッシング」が起きる中で、「官制ワーキングプア」が言われるようになりました。公務に対するコストダウン、人件費カットが行われ、非常勤職員という雇用から、2020年4月に1年間の限定雇用の「会計年度任用職員」になったのです。
 本来、公務員は、「期限の定めのない雇用」が条件であるべきです。なぜなら、上記の職種はいずれも地域に根差したものであり、1年更新の会計任用職員制度だと、職場における知識や経験の継承が、全く分断されてしまいます。しかも、労働者にとってみれば、明日の雇用を心配しなければなりません。こんな状態で十分な公共サービスが提供できるのかということです。
 今回のAさんの件が全くこれにあたります。正規職は館長だけ、研修は3月31日一日だけ。他の職員は他の公民館から移動してきた人か新人だけ。ベテランの人は一人だけいたものの、初日から「ワンオペ」でだれもAさんに仕事を十分に指導できなかったのです。小平市は会計年度任用職員制度のもとで、公民館の体制が崩壊し、Aさんを病気にしたことをきちんと説明し、市民に謝罪するべきなのです。
 会計年度任用職員制度の最大の問題点は、「雇用の不安定」と「労働基本権のはく奪」につきます。1年後はどうなっているかわからないというのが会計年度任用職員制度です。
 しかも、会計年度任用職員は、憲法に認められた労働三権も否定されています。だから、職場の安心・安全はないがしろにされ、公共サービスの質も低下する。ここが会計年度任用制度の破綻点です。こんな会計年度任用制度は直ちに廃止されるべきだし、現場の労働者の皆さんが声を上げれば廃止に追い込むことは必ずできます。
  


【抗議先】小平市役所教育部総務課
☎042-346-9572


多摩連帯ユニオンにご相談を


合同・一般労働組合多摩連帯ユニオン
八王子市明神町4-14-5リーベンスハイム八王子2-203
TEL&FAX: 042-644-9914
eメール tamarentai.union@gmail.com

ニュースへのリンク

2022年5月9日月曜日

小平市会計年度任用職員News 第1号


 小平市は会計年度任用職員Aさんに
誠意ある回答と謝罪を行え!

●ろくな研修も行わず、いきなり「ワンオペ」
●始業時間は8時半なのに、7時半から仕事?
●「就労に伴うストレスによる」との診断書を出したのに「調査中」??


 小平市役所で働く労働者の皆さん!私たち多摩連帯ユニオンは、三多摩地域すべての労働者のための地域合同労組です。
 小平市・教育委員会が、新任の会計年度任用職員Aさん(60代・男性)に、あり得ない仕打ちを行っていました。4月1日に小平市公民館に配属になったAさんは、わずか2週間後に、「就労に伴うストレスにより」「適応障害」という専門医の診断を受け、病気休職を余儀なくされました。そこで、4月17日、多摩連帯ユニオンに労働相談に来られました。
 そこで明らかになった小平市のAさんに対する指導の実態は、以下の通りです。

●ろくな研修も行われず、いきなり「ワンオペ」での会館業務につける
 ふつう自治体の会館業務の場合、新任の職員は、「研修中」と言ったバッジをつけて、館長などの研修担当者について2週間ほどの間仕事を覚えるのがふつうです。
 ところがAさんの場合は、3月31日のみの「任用通知書」が発行され、その日に行ったら、先輩職員から、口頭で仕事内容(カギ閉め、部屋の説明、戸締り、トイレのチェックの仕方、客の案内、パソコンの端末の立ち上げ方)などを言われたのです。マスターキーの場所、替えのキーの場所、キャビネットはどこのカギで開けるのか、一つ一つについて覚えなければいけないことはたくさんあります。それを口頭で「教える」などというのは、研修ではありません。
 しかも、4月1日からいきなり「ワンオペ」です。シフト表によれば、4月10日に最初の「早番」となっています。それまでの出勤日は、4月1日、4月5日、4月6日の3回だけで、しかも全部「ワンオペ」です。仕事が覚えきれないので、Aさんは、出勤日でない日も7回にわたって「出勤し」仕事を覚えようとしています。ところが同僚も他の公民館からうつってきたばかりの人や新人の会計年度任用職員で、仕事を教える余裕はないのです。
 「利用者登録の方法」というマニュアルがAさんに渡されたのは、何と4月12日のことです。それまでに、Aさんは窓口で、利用者から「こんなこともわからないのか」と何度も苦情を言われています。それが心労になり、胃に穴が開き、吐血に至ったのです。この責任はいったい誰が取るのでしょうか。
 
●始業時間は8時半。なのに始業時間前にするべき仕事はこんなに!!!
 Aさんの「所定の勤務日及び勤務時間」は、「勤務条件承諾書」によれば、「平日の火曜日から土曜日までは16時45分から22時00分まで 日曜日、月曜日及び祝日は8時30分から15時30分まで または15時00分から22時00分まで」となっています。4月のシフト表を見ると、4月10日と11日が8時30分始まりの早番になっています。
 ところが「2022年3月24日付」として、公民館側が3月31日にAさんに渡した文書があります。それには、「8時30分までに終了したい作業等」と称して、次のような具体的な作業が指示されているのです。
 「キャビネット開錠する」「任用職員用のパソコンの電源をオンにする」「プリンターの電源をオンにする」「ゲート監視用パソコンの電源をオンにする」「図書館のパソコンをオンにする」「警備日誌を館長机上に置く」「新聞をブックポストから取り出す」「ブックポストへの返却本の処理」などなど。
 これはどういうことでしょうか?始業時間前の早出労働を強制していることになりませんか?未払い労働を強制していることになりませんか?労働基準監督署にもっていけば、「是正勧告」がなされることが必至でしょう。
 しかも、Aさんは、ろくな研修を受けていません。病気になるのはむしろ当たり前なのです。
 こうした中で,Aさんは、前述のように、「適応障害」という診断を受け、館長に診断書を提出し、病気休職に入りましたが、市からは何らの反応もありませんでした。
 そこでAさんは、質問状を総務部職員課に提出し、以下の項目について質しました。「診断書はどういう扱いになっているのか」「今回の事態について、採用を担当した職員課には報告はあったか」「新任の会計年度任用職員をいきなり一人勤務に配置することは、通常行われていることか」「病気療養中のAさんに、上司が『会いたい』と電話をかけるのは、パワハラではないのか」「無給で仕事を覚えるのを黙認したことを認めるか」
 これらのAさんの質問に、現在に至るも何ら答えていません。「調査中」を繰り返すのみです。

 Aさんは訴えています。会計年度任用職員の方で自分より苦しんでいる人はいっぱいいると思います。みんなで声を上げようと。
 小平市は会計年度任用職員Aさんに誠意ある回答と謝罪を行ってください。
 小平市は新任の会計年度任用職員へのずさんな指導を改めてください。

【抗議先】小平市役所教育部指導課
☎042-346-9572

 

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八王子市明神町4-14-5リーベンスハイム八王子2-203
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小平市会計年度任用職員News 第7号

小平市は会計年度任用職員の解雇を撤回せよ!!!  小平市で働く労働者の皆さん!特に会計年度任用職員の皆さん!  4月に仲町公民館に採用された会計年度任用職員のAさんが、懲戒解雇の処分を受けました。  10月31日付で、「教育部長 白川克彦」名で「教育委員会職員の懲戒処分について」...